・・・・うん、何だろうねコレ.
回り景色が凄い速さで上っていく感じ。
それでいて私は下に降りてるの。
周りはビルが立ち並んでいて、ちょっとした未来都市。
でも、それをゆっくり眺めている余裕はかけらも無い。
ぶっちゃけ今の状況は本気で泣きそうです。
なんでかって?
私が落ちてるからです。
・・・ん?下のほうに何か人みたいなものが見える。
このコースだと多分ぶつかる。
このまま地面とお友達になるのもやばいけど、
人を巻き込んだら・・・・
まずいっしょぉぉぉぉぉぉぉ!!!?
飛翔 Act、1
オーブ中立都市ヘリオポリス
先ほどまでの平和は一気に戦火へと消され、人々はシェルターに非難したおかげで限られた人間しか居ない。
現在落下中の私に見える光景は
何人かの人間が船の甲板で口論となっている様子。
大人たちは銃を構え子供を狙っている。
ちょっと、子供に銃向けるなんて大人として恥かしくないのか!?
・・・あ、なんか茶色の髪の女性が銃を下げさして何とか場は落ち着いたみたい。
でも、ゴメンナサイ
今から私がその落ち着いた場を
ブチ壊しにいきます・・・・
もう、家に帰してくれと頼むトールにラミアスの厳しい言葉が捧げられる。
「―――軍の最高機密を知ったあなた方は然るべき所と連絡がとれ、
処置が決まるまで私たちと行動を共にしてもらいます。」
「何だよ、それ!!」
「くそっ!」
「まぁまぁ、とりあえず、船に入んねぇか?
いつまた、ザフトが襲ってくるかわかんねえしさ。」
これでもかと、まだ言い争いを続けようとするトールやカズイを止める為に出したフラガの提案により
甲板に居たメンバーは船内へ続く扉へと向かった。
フッ・・・・
「・・・?」
扉へ向かおうと背を返した瞬間キラの上に影が落ちてきた。
何だろうと上を向けば・・・・人が振ってきた。
「わぁぁぁぁぁぁぁぁああぁ!!!!どいてぇぇぇぇぇ」
「え”ぇ?!」
「「「「キラァ!!?」」」」
ドスっ・・・・
鈍い音を立ててAA甲板の上に何かが降ってきた。
―――あれっ?そんなに痛くない。
は覚悟していた痛みが襲って来ないことに疑問を浮かべ、恐る恐るしっかりと閉じていた目を開いた。
はじめに見えたのはたくさんの人の足。
それから、灰色の床。
あと、何か暖かいものが私の身体中から感じられる。
あの・・・やっぱり人、巻き込んじゃいましたか?
「いたたた・・・君、大丈夫?」
ぼうっとしていた私に上から声を掛けられる。
なんか、聞いた事あるような・・・
思わずうつぶせ状態だった私は後ろを振り返るようにして声の発信源を確かめる。
綺麗な紫の瞳と目が合った。
とても優しそうでそれで居て切なくなるようなそんな瞳。
ずっとみていると吸い込まれそう。
でも、私はこの目を知っている。
ううん、これだけじゃない。
今私を見下ろしているだろう人たちも私はわかる。
そしてもしこの後に出てくるのが彼らだったら・・・
私の中で一つの仮説が浮かぶ。
「おい坊主大丈夫か?」
私たちの上から声がかけられた。
見上げれば金髪のでちょっと砕けた感じの男性。
多分この次に出てくる言葉は女性を
口説くときの
「それから、そっちの・・・・・・少年?」
ホラ、やっぱ・・・・・・り?
じゃねぇぇぇっ!
「誰が少年だよ!?誰がっ!!私はれっきとした女だ!
てめぇの目はただの飾りか?女口説く為だけの流し目チョイスかっ!?」
大会のアイツに続き、またしても男と間違われた私はブチ切れた。
落ちた時の痛みは吹っ飛んで立ち上がり、速攻自分を馬鹿にした男の胸倉を掴んだ。
掴まれた方も、まさかそんなことがあるとは思っていなかったのか私を見て驚いている。
だが、私の怒りは収まらない。
尚も男に向けての言葉は止まらない。
「だいたい、タラシのくせしてなんで男女の区別ができねぇんだよ!!」
「ちょっと君!」
「何だよっ!!?今こいつに人としての教養を・・・・・・・・あ」
胸倉を掴んだまま、自分を呼んだ女性の声に振り返る。
そして思い出した。
自分の予想だとココは軍艦であるであろうということに。
「あ、え〜と、とりあえず俺の事放してくんない?」
周りを見てフリーズしてしまった私に男から声がかかり慌てて私は手を放した。
男は放されたのを見て乱れた襟元を正しながら私に質問してきた。
「あ〜、苦しかった。で、君は誰?」
「・・・えっと・・・」
当然の質問だと思う。
いきなり人が上から降って来たのだから。
でも自分自身が一番この状況を理解できないから何て答えればよいのか全然浮かばない。
ただ、やっぱり一つだけ確認したい事がある。
これで夢だったら大笑いだ。
確認してそれから自分に答えれる範囲で答えればいいと思うしな。
「おい、聞こえてる?」
「あ、はい。ただ一つだけ聞きたい事があるんですが・・・・
今は何年ですか?」
「質問してるのはこっちなんだけど、まぁイイか。
今はC.E70だ」
私の勘大当たり!
て喜んでる場合じゃない。
やはり、私が予想していた通りここはあのガンダムシードの世界だ。
何でこんな事が起きたのかは解からないけど夢ではない事は確かなようだ。
けど、いきなり『私はこの世界とは別の世界から来ました。』なんて言っても混乱するだけだろうし。
なにより信じてもらえる訳が無い。
ナタルあたりは切れ出すかもしれない・・・それは嫌かも
とりあえず、別の世界という事以外は答えておこう。
「私の名前は・・・日本人」
「日本人?じゃぁファーストネームはなの?」
「うん、もしかして先にそっち言わなきゃ駄目だったかな」
「いや、そんなことは無いけど。一般的には名前が先だと思うけど。
僕も日系だけどキラ・ヤマトだし」
「そっか、じゃ私は今日から・て言わなきゃ駄目なのかな・・・」
「ちょっと待て!」
私がキラと話していると鋭い声が入った。
もしかしなくてもこの声は・・・・
「はい?貴方は・・・」
「私はナタルだ。それよりも先ほど『今日から』と言ったな、どういうことだ。」
あっちゃぁ
これは、どうしようか。
こっちでは一般的な呼び方でも私の世界とは逆なんだもんな。
どう答えるべきか・・・・
「私の家は、日本人である事を誇りに思えって、祖父がいつも五月蝿く行っていたので、
今まで余りそういう呼び方してないんです。」
こうなりゃ、ヤケクソだ!
なる様になれ!!
「そうか・・・・では何故お前は上から降ってきたのだ。」
「それは私にもわかりません。急に家の道場にいたら光が出てきて気がついたらここに居たんです。」
「はぁ?何を言っている!!そんなでたらめな事を言って誤魔化そうとしているのか。
それともザフトのスパイか!?」
「なっ?!」
いきなり、何を言うんだ。
確かに上手く答えられない自分が悪いのかもしれないがそんな風に言われるのは心外だ。
けど、目の前のナタルは更にまくし立てていく。
終いには銃まで向けてきた。
こんな風に何もわからない彼らにも銃を向けていたのだろうか
そばに居たキラ達は呆然としていて見ることしかできない。
「何故黙っている、図星なのか!?」
「違ぇよ!ただな、さっき上から見たときから思っていたがお前等本当に軍人か!?
人を疑うばっかりで相手の言い分も聞かずに子供に銃向けて真実を見もせずに・・・
ふざけんじゃねぇよっ!!」
「なんだと!?」
「そうやって銃を向けてないと、常に上に自分がいないと気がすまないなんて軍人でもなければ大人でもねぇ。
そんなことその辺のガキだってできるんだよ!」
「貴様、言わせておけば・・・」
「止めなさい!ナタル。」
正に銃の引き金を引こうとしたところに凛とした声が入る。
「ラミアス大尉、ですが!!」
「この子の言い分は最もです。何でもかんでも疑って銃を向けるなんて大人げないわ。
それにこうしている間にもザフトからの攻撃が再び来るかもしれない。無駄な時間は作らせないで」
「はい・・・」
「さて、さんと言ったわね?とりあえず中に入りましょう。
私には貴方が嘘を言っているとは思えないわ。けど、シェルターもきっと一杯だし
それにもう少し詳しく話を聞きたいので彼ら、キラ君たちと一緒に艦に入ってくれないかしら?
フラガ中尉が案内してくれるはずだから」
確かに、ラミアスの言う通りだ。
自分はまだ何故このようなことになったのか解かってない。
その上、自分の知っている通りだとこの後またザフトは襲ってくる。
そして、キラが再び彼と戦った事でここは、ヘリオポリスは破壊されるのだ。
そんなことになったら自分は確実に死ぬだろう。
それならば艦に乗ったほうが今はいいと思う。
「わかりました。その船に乗ります。」
「ありがとう。では後ほど・・・」
そう言ってラミアスはナタルと他の船員を連れて船に入っていった。
「はぁ、ビックリした。それにしても貴方度胸あるじゃない。
銃突きつけられてるのにあのセリフ!すごかった!!」
「あ、はぁ?」
ラミアス達が見えなくなってから黄色のワンピースを纏った少女が話し掛けてきた。
明るい彼女らしい。
名前は呼びたいけど、まだ自分は聞いてないから言えない。
向こうから言ってくるようにするしかない。
「なまえ、何ていうの?」
「あ、ごめん。まだ言ってなかったね。私はミリアリア。ミリィって呼んで。」
「じゃぁ私もで良いよ。」
「うん。ヨロシクね!」
「あぁ。」
笑いあって握手をする。
すると、自分たちに声がかけられる。
すでにフラガに連れられて少年たちは入り口にまで行っていた。
「じゃ、行こうか。ミリィ。」
「えぇ」
私たちは声を掛け合い、そろって歩き出した。
to be contenue.......